ページの上部へ

お役立ち情報USEFUL INFORMATION

おすすめ

お役立ち情報

【2026年最新】飲食店を閉店する時の手続き|やることリストや廃業費用を解説

投稿日:2025/10/27

最終更新日:2026/01/20

飲食店の閉店を考えている方で、以下のようなことを知りたい方はいませんか?

  • 「閉店に必要な手続きを知りたい」
  • 「廃業コストを最小限に抑えたい」

これまで営業してきた飲食店を閉店するという決断は、非常に重く、苦しいものだったかと思います。

しかし、その決断と同時に、「煩雑な行政手続き、解体・解約費用、従業員や取引先への対応など、何からどういうふうに手をつければいいかわからない」という方は少なくありません。

本記事では、2026年最新の情報に基づき、閉店までの具体的なスケジュール、必要書類、そして閉店時にかかるコストを削減できる「居抜き売却」のノウハウまで、徹底的に解説します。


飲食店閉店までのスケジュール|いつから動き出せばいい?

飲食店の廃業は、法務・労務・財務といったさまざまな手続きが複雑に絡むため、しっかりとした計画が必要です。特にスムーズな閉店を目指すなら、遅くとも希望日の半年前から準備を始めるのが理想的です。

ここでは、飲食店の閉店・廃業までにやるべきことを

  • 6ヶ月前
  • 3ヶ月前
  • 1ヶ月前

の3つ時期に分けて整理した「やることリスト」をご紹介します。

スムーズな閉店・廃業のために、以下の3つのステップで進めていきましょう。

【6ヶ月前にやること】賃貸契約や居抜き売却の検討開始

解約希望日の6ヶ月前は、今後の方針を大きく左右するもっとも重要な時期です。ここでの判断が、最終的に手元に残る資金に大きな影響を与えるため、まずは現在の契約内容を正確に把握することが必要です。

やることリスト

賃貸借契約書の確認

  • 解約予告期間(通常3〜6ヶ月):何ヶ月前の通知が必要か確認
  • 原状回復義務の範囲:スケルトン返却の義務があるか、内装を残せるか確認
  • 保証金(敷金)の償却条件:解約時にどの程度が返還されるか確認
  • 居抜き譲渡の可否:第三者への譲渡が契約上可能かどうか確認

居抜き売却 or スケルトン退去の方針決定

  • 原状回復費用は数百万円単位になることも
  • 居抜き売却が可能なら、内装・設備を「資産」として売却し、資金を残す選択肢も
【3ヶ月前にやること】従業員・仕入先への通知、売却活動の本格化

この時期は、決定した方針に基づき、関係者への通知や調整を本格的に進める段階です。特に、従業員対応と仕入先との関係整理を丁寧に行うことで、信頼関係を守りながらスムーズな退店が可能になります。

やることリスト

従業員への閉店告知

  • 解雇予告(30日前)を法令どおり実施
  • 最終営業日、解雇日、再就職支援の有無などを明確に伝える
  • 不安を減らし、労務トラブルを未然に防ぐ

仕入先・取引先への連絡

  • 発注量の調整
  • 最終支払いスケジュールの確認と交渉

▢居抜き売却の売却活動開始

  • 専門業者と媒介契約を締結
  • 営業中に水面下で買い手探しを始め、好条件での交渉につなげる
【1ヶ月前にやること】行政への届出、光熱費・リースなどの解約準備

いよいよ閉店が間近に迫り、具体的な事務手続きを進める段階です。行政機関への届出は、閉店後に提出する書類も多いため、事前準備としてリストアップや記入を済ませておくとスムーズです。

やることリスト

行政への届出準備
(書類の提出は閉店後になることが多い)

  • 【税務署】:廃業届、青色申告の取りやめ届出書
  • 【保健所】:廃業届、営業許可証の返納
  • 【消防署】:防火対象物廃止届出書
  • 【警察署】:深夜酒類提供飲食店営業廃止届(該当店のみ)

各種契約の解約手続き

  • 電気・ガス・水道などのインフラ解約
  • おしぼり、ゴミ回収、厨房機器の契約確認と解約手続き
  • リース契約は違約金や残債の一括請求リスクがあるため、契約内容の確認は必須

「店舗の売却について相談してみたい」「実際に何から始めれば良いかわからない」という方は、お気軽にご相談ください。

店舗売却への無料相談はこちらから
閉店に必要な書類一覧|行政・税務の手続きに注意

飲食店の閉店手続きの際、複数の行政機関に書類などの届出を提出期限までにしなくてはいけません。

そのため、ここでは以下の3つに分けて、個人事業主と法人で必要な主要書類を解説しますが、状況によって異なるので、あくまで参考程度で見てください。

  • 税務署関連
  • 保健所・消防署
  • 雇用関係

税務署関連:廃業届・青色申告取りやめ届

税務署関連:廃業届・青色申告取りやめ届

税務関連の届出は、事業の終了を公的に確定させるための手続きとなり、「個人事業主」か「法人」によって提出する書類が異なります。

個人事業主の場合

  • ・個人事業の開業・廃業等届出書(廃業届)
    • 提出期限:廃業の事実があった日から1ヶ月以内
    • 備考:事業を正式に終了させるための最も重要な書類

  • ・所得税の青色申告の取りやめ届出書
    • 提出期限:廃業する年の翌年3月15日まで
    • 備考:青色申告を行っていた事業者のみ必要

  • ・事業廃止届出書(消費税関係)
    • 提出期限:速やかに
    • 備考:消費税の課税事業者だった場合のみ提出が必要

  • ・給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書
    • 提出期限:廃止の事実があった日から1ヶ月以内
    • 備考:従業員を雇用していた場合に提出が必要

法人の場合

法人の場合は「廃業」ではなく、会社法に基づく「解散」および「清算」という法的なプロセスを踏むので、登記や公告などの手続きが必須となります。

  • ・解散手続き
    • 株主総会で解散決議を行う
    • 法務局で「解散および清算人選任の登記」を行う
    • 税務署へ「異動届出書」を提出(解散の旨を届け出る)

  • ・清算手続き
    • 官報での解散公告(2ヶ月以上)
    • 清算人の選任
    • 債権債務の整理・残余財産の分配
    • 決算・申告(法人税・消費税など)を実施

  • ・清算結了手続き
    • 株主総会で決算報告の承認を受ける
    • 法務局で「清算結了登記」を行う
    • 税務署等へ「異動届出書(清算結了)」を提出

保健所・消防署:営業許可返納・使用終了届など

保健所・消防署:営業許可返納・使用終了届など

飲食店の営業に必須だった許認可は、廃業時に返納または廃止の届出が義務付けられています。

  • □保健所
    • ・廃業届および営業許可証の返納
      • 提出期限:廃業後10日以内が一般的(※)
      • 備考:営業許可を受けた保健所の窓口へ提出

  • □消防署
    • ・防火対象物廃止届出書
      • 提出期限:事前に管轄の消防署へ要確認
      • 備考:建物の使用者が変わるため、廃止届の提出が必要

  • □警察署
    • ・深夜酒類提供飲食店営業廃止届出書
      • 提出期限:廃業後10日以内
      • 備考:深夜0時以降に酒類を提供していた場合のみ必要

※保健所への提出期限は、自治体によって異なる場合があるので、必ず管轄の保健所の公式サイトなどで確認してください。

雇用関連:社会保険・雇用保険の資格喪失届

雇用関連:社会保険・雇用保険の資格喪失届

従業員(アルバイト・パート含む)を一人でも雇用していた場合、社会保険および雇用保険の適用事業所ではなくなったことを届け出る必要があります。

提出期限が年金事務所なら5日以内、ハローワークなら10日以内と、非常にタイトなため、優先して対応しましょう。

  • □年金事務所
    • ・健康保険・厚生年金保険 適用事業所全喪届
      • 提出期限:廃業の事実があった日から5日以内
    • ・健康保険・厚生年金保険 被保険者資格喪失届
      • 提出期限:従業員の退職日の翌日から5日以内

  • □ハローワーク
    • ・雇用保険 適用事業所廃止届
      • 提出期限:廃業の事実があった日の翌日から10日以内
    • ・雇用保険 被保険者資格喪失届
      • 提出期限:従業員の退職日の翌日から10日以内

これらの手続きは、従業員が失業手当や国民健康保険へ切り替える際に必要な重要書類なので、速やかに手続きをしましょう。もし、不明点が多い場合には、社会保険労務士へ相談するのも一つの手です。

店舗売却への無料相談はこちらから
飲食店を閉店するステップ

閉店作業をする際、思い付いた順にやっていくと、手続きし忘れや提出期限が過ぎてしまうことも。

そうならないためにも、大きく以下の3つに分けたステップで整理していきましょう。

  1. 契約書確認と原状回復or居抜き売却の判断
  2. 退去・届出・精算などの事務手続き
  3. 売却・原状回復・引渡しの完了

ステップ①契約書確認と原状回復or居抜き売却の判断

閉店の際に、「原状回復」そして借主に戻すのか、「居抜き売却」をして次のテナントに引き渡すのか判断をしなくてはいけません。

そのためにも、先述したとおり、必ず「賃貸借契約書」の「解約予告期間」「原状回復義務の範囲」「居抜き譲渡の可否」の条項を明確に把握しましょう。

その契約内容を把握した上で、まずは、「原状回復と居抜き売却のどちらの方が閉店コストがかかるのか」を洗い出しましょう。

  • 原状回復(スケルトン退去)
    • 閉店コスト = 解体工事費 + 予告期間分の賃料
    • 内装や設備をすべて撤去し、建物の躯体だけの状態に戻す方法で、数百万円単位の費用がかかる。

  • 居抜き売却
    • 閉店コスト = 予告期間分の賃料 - 造作譲渡代金
    • 内装や設備を次のテナントに資産として売却する方法。解体工事費をゼロにできる上、売却益を得られる可能性がある。

ステップ②退去・届出・精算などの事務手続き

次は、さまざまな関係所との調整や法的な手続きをしていく段階に入ります。ステップ①のどちらかの方法で手続きも異なりますが、基本的には以下のような手続きがあります。

  • 関係者への通知・調整
    • 貸主(物件オーナー): 解約予告通知書を正式に提出する。居抜き売却の場合は、後継テナントの紹介と賃貸契約の承諾交渉も行う必要あり。
    • 従業員: 雇用契約の終了に関する通知と手続きを進める。
    • 取引先・顧客: 閉店日を伝え、仕入れの停止や売掛金・買掛金の精算を行う。

  • 各種契約の解約・精算
    • 電気・ガス・水道といったインフラから、通信回線、POSシステムや厨房機器のリース、レンタルおしぼりやBGMサービスに至るまで、店舗運営に関わる全ての契約をリストアップし、解約手続きを進める。

  • 行政手続き
    • 保健所、税務署、消防署、警察署、年金事務所、ハローワークなど、事業に関わるすべての行政機関へ、事業の廃止を届け出る。

これらの事務処理は多岐にわたるため、抜け漏れがないようにも、「◯日にはこの手続きをする」など、きちんとスケジュールを組んでおくことをおすすめします。

ステップ③売却・原状回復・引渡しの完了

こちらもステップ①で決定した方法により、動きが異なるので、原状回復と居抜き売却のそれぞれでみていきましょう。

原状回復

店舗の厨房器具や設備などを撤去し、選定した解体業者による内装の解体工事が開始されます。

工事完了後は、貸主立会いのもとで、「契約書通りの状態になっているか」最終確認が行われます。この際に、産業廃棄物が適正に処理されたことを証明する「マニフェスト(産業廃棄物管理票)も必ず受け取りましょう。

居抜き売却

造作譲渡契約を締結した買主に対し、店舗の引き渡しを行います。

厨房機器の動作確認や備品リストを共同で照合し、トラブルがないよう丁寧に引き継ぎをしましょう。すべての引き継ぎが完了したら、売買代金の入金の確認も忘れずに。

そして、どちらのケースでも最終的には、貸主へ鍵を返却しなくてはなりません。これにより物件の明け渡しが完了し、後日、保証金から償却分や未払い賃料が差し引かれた額が返還され、賃貸借契約に関するすべてのプロセスが終了します。

閉店にかかる費用と節約術|居抜きでコスト削減!?

飲食店の閉店には、事業者が想定している以上の費用が発生することも少なくありません。

閉店を決断する前の段階で、費用の全体像と相場を正確に把握し、コストを下げるための具体的な戦略を立てることが極めて重要です。

主な費用:賃料・原状回復・従業員清算・備品処分

閉店時に発生する主な費用は5つありますが、特に「原状回復工事費」が閉店コストの大半を占めます。

  • 原状回復工事費:100万~500万円以上
    • 賃貸借契約書で「スケルトン返し」が義務付けられている場合、内装や設備をすべて解体・撤去し、建物の躯体だけの状態に戻す必要があります。
    • 費用は店舗の規模や内装、設備の重さによって大きく変動しますが、坪単価で10〜20万円が相場です。
  • 解約予告期間中の賃料(空家賃):数十万~数百万円
    • 契約書で定められた期間(通常3~6ヶ月)は、売上がない状態で家賃を支払い続けなければなりません。
  • ③従業員への支払い
    • 解雇する従業員に対し、未払いの給与や、30日前に解雇予告をしなかった場合「解雇予告手当(30日分以上の平均賃金)」の支払い義務も生じます。
  • リース・レンタル機器の違約金
  • 厨房機器・什器の処分費用:10万~100万円

節約のカギは「居抜き売却」+「プロへの無料相談」

節約のカギは「居抜き売却」+「プロへの無料相談」

上記のように、通常のスケルトン退去では、数百万単位の費用がかかってしまうので、「居抜き売却」と簡単に比較してみました。

  • スケルトン退去: 【支出】原状回復費 + 【支出】空家賃 = 大きなマイナス
  • 居抜き売却: 【収入】造作譲渡代金 - 【支出】空家賃 = プラスの可能性

さらに、居抜き売却には以下のようなメリットもあります。

  • メリット①: 高額な原状回復工事費がゼロになる。
  • メリット②: 価値が残っている内装・設備を資産として売却できる(造作譲渡代金)。
  • メリット③: 厨房機器や什器の産業廃棄物としての処分費用が不要になる。
  • メリット④: 解約予告期間中に売却できれば、無駄な空家賃の発生を抑えられる。

ただし、ご自身一人で居抜き売却をしようとしても、煩雑な手続きはもちろん、貸主との交渉、次のテナント探し、法的リスク、契約書の作成など、多岐にわたる専門的な業務があるので、すべてを一人でやるのは現実的には非常に難しいです。

そこで重要になるのが、閉店を決断する前に「飲食店の居抜き売却に特化した専門家に相談する」ことです。

閉店まで時間がない中、専門家に相談せず、一人で悩んだ結果、スケルトン退去をしてしまい、「あの時はやくから相談しておけばよかった」と後悔してしまう方もいらっしゃいます。

まだ、閉店すると決断していない方でも、

  • 「うちのお店はどれぐらいの資産価値があるんだろう」
  • 「賃貸借契約書には現状戻しと書いてあるが実際はどうなのか」

などの疑問がありましたら、まずは専門家への無料相談をご検討ください。

店舗売却への無料相談はこちらから
【必見】閉店費用を比較すると差額770万円!実際の試算を紹介

最後に、実際の例を紹介します。

閉店するときにかかる費用は、「普通に閉店して原状回復・撤去まで行う」のか、「居抜きで次の人に引き継いで売却(譲渡)できる」のかで、結果が大きく変わります。

「閉店=出費が増える」と思われがちですが、条件次第では手元にお金が残るケースもあります。

ここでは、中野区のラーメン店を想定した試算をもとに、どれくらい差が出るのかを数字で分かりやすく整理します。

項目① 居抜きで売却できた場合(想定)② 通常の閉店をした場合(想定)
保証金2,400,000円2,400,000円
保証金償却(2ヶ月)-800,000円-800,000円
原状回復費(坪10万想定)0円-2,800,000円
撤去費(坪7万想定)0円-2,400,000円
売却益+2,500,000円0円
合計+4,100,000円(=410万円が手元に残る)-3,600,000円(=360万円の損失)

この例では、

  • 居抜き売却:+410万円
  • 通常閉店:-360万円

となり、差額は770万円です。
同じ閉店でも、原状回復・撤去が必要か/居抜きで引き継げるかで損益が逆転します。

無料相談のご案内|閉店費用の不安を早めに整理

「自分のケースだと、いくらかかる?」「居抜きで売却できる?」は、契約条件や店舗状態で変わります。
原状回復の範囲、撤去の要否、売却の可能性を早めに整理したい方は、まずは無料相談で現状を共有してください。必要な確認ポイントをこちらで整理し、最適な進め方をご案内します。

「店舗売却ドットコム」では、1,600件を超える飲食店の売却支援実績があります。
居抜き売却を検討している方はもちろん、居抜き物件の購入したい方は、お気軽にご相談ください。

店舗売却への無料相談はこちらから
株式会社Food Innovators Japan 取締役 今井康仁

監修者:今井 康仁(株式会社Food Innovators Japan 取締役)


飲食業界に20年以上携わり、現在はFood Innovators Japanで店舗売却支援や開業サポート、経営改善などに取り組んでいます。現場経験をもとに、事業者の皆さまに役立つ情報をお届けします。